「源泉かけ流し」とは、
源泉に加水したり、循環ろ過して使用するのではなく、湧出したままの温泉(すなわち源泉)をそのまま放流式で使用すること。もちろんピュアな温泉を楽しめるのですから、より快適であることは確かです。ただし、いくら源泉かけ流しだとしても、浴槽の管理がおざなりだと台無しです。
そうなるといくら源泉が豊富であっても、快適な入浴は期待できません。やはり肝心なのは、その温泉をどれだけ宿の人が大切に思い、お客さんが快適に過ごすために浴槽の清掃に気を配っているかどうかにあるといえるでしょう。
源泉かけ流し万能論を唱える人もいますが、湯口からのわずかな源泉新湯注入や多少の掛け流し程度では、浴槽に滞留する汚れは解消されません。
源泉の持ち味を楽しみたいのが温泉ファン
「循環ろ過」とは、
少ない湯量の温泉を有効活用するために、温泉を循環して使い回しをする利用法を「循環湯」といいます。この方法でないと大勢の人が入浴する日帰り温泉施設や巨大な湯船をもつ大型旅館などでは対応できないからです。浴槽の湯の汚れやゴミを除くなど清潔感を保つためには有効ですが、温泉が劣化し、香り、色、肌ざわり、温泉成分など源泉がもつ本来の魅力が失われてしまうという難点があります。また、同じ湯を何日も使いまわしていると、ときには人命にもかかわるレジオネラ属菌が増殖する原因になります。
湯口からはどんどん湯が注がれているのに、浴槽から湯があふれていないのは間違いなく循環湯。浴槽から湯があふれていても、それをまた装置を通して湯口に循環させるタイプもあります。ただし、循環湯だからといってそれがすべてダメだというわけではありません。汚れを除くために浴槽内を循環し、湯口からは新鮮な源泉を随時そそいでいる浴槽は快適ですし、少ない湯量の温泉を大事に使って守り続ける小さな温泉宿も多いのです。湯船の清掃が行き届いているかどうか、それがいちばん肝心なことなのです。
不足する湯量の手当てと浴槽の衛生管理の2つの目的から、循環湯方式が広く採用されています。
循環方式は本来、利用客と入浴設備の急激な増大から不足してきた湯量の手当てと浴槽の衛生管理の2つの目的から、広く採用されるようになった。すべての浴槽を源泉100%風呂にすることは湯量の確保上多くの温泉地では難しい。そのため大勢の利用者が入る大浴場や展望を楽しむ露天風呂などでは衛生管理をきちんとした循環湯、本来の内湯などでは源泉風呂を保つなど使い分けが現実的だろう。